SPYRALが新制限新ルールで変わったこと

どうも、慶です。






今回は2020年4月の制限改訂や新ルールにて去年からお世話になっている「SPYRAL」というデッキにどのような変化があったのか、ということを中心に自分なりの見解をまとめていきたいと思います。







① 2020年4月の制限改訂はどうだったか?

・結論から言いますと「弱体化」しました。主な理由というかSPYRALというデッキの中核でありデッキエンジンであり文字通りのパワーカードである「SPYRALージーニアス」が準制限→制限になりランク1を立てて墓地と場をグルグルする事が出来なくなってしまった(正確には1~2回ならできる)ためリンク値が伸びなくなり以前のようにモンスターで蓋をすることが困難になりました。個人的にかなり気に入っていた「キュリオスグリフォン」の動きが出来なくなってしまったのが悲しかったです。



なによりもダメージが大きかったのが「事故率」の増加です。現状の環境ですと「3軸シンクロ」や「オルフェゴール」といった一定の決まった初動が安定して供給できるデッキは多少書道に不安があったとしても「初動」自体は手札にあるので動けますが、SPYRALは展開全振りな為一定の事故率が元々あったのがジーニアスの制限によりマッチに1回は事故が起こる位にまで事故率が高くなりました。そのため引きが絡まないしょーもない負けがあり、10回に2~3回は相手の初手が事故ることをお祈りする時間があります。1人礼拝です。1人回しをしていても心が虚無になります。



さて、ここまでは新制限にてSPYRALがいかにキツくなったか、をまとめてみましたが個人的には実はいい事もあったんじゃないか??と思っています。

・明確にメタられるカードが減り様々な受け方が出来るようになった。

・採用カードの見直しにより「先行100:後攻0」の構築から「先行50:後攻50」の構築に寄せることによって以前よりも初見殺し性能を高めることが出来る。

・スキルドレインといった環境下で流行っているカードを採用しているデッキタイプに対してのカウンターや回避するカードがメイン採用されている。



この3点が現状のSPYRALの特徴であり、強みだと考えています。ひとつずつ具体例をあげていきます。

「明確にメタられるカードが減り様々な受け方が出来るようになった。」

これに関しては後述しますが、以前とは構築ががらりと変わったために「アーティファクトーロンギヌス」や「原始生命態二ビル」のような汎用メタカードに一定の貫通力を持つことが出来たために以前であれば展開途中のセレーネに対して誘発を飛ばされることがありましたが、そもそもでセレーネの次に立てるウーサを諦めることが出来たり、救出や強襲での大量展開を嫌った相手が打つロンギヌスでジーニアスが除外されなくなりSPYRALGEARがある限り無限に反復横跳びする制限カードで逆に展開し直す、などのパワープレイが出来るようになりました。またDDクロウのような墓地に触るカードが減ったので基本的にはこちらの展開が通りやすくなったのは嬉しい点です。



「採用カードの見直しにより「先行100:後攻0」の構築から「先行50:後攻50」の構築に寄せることによって以前よりも初見殺し性能を高めることが出来る。」

これはジーニアスが制限になったことにより以前のSPYRALの強みであった「先行で展開が通れば蓋ができる」という事を捨てて「先行を取った場合は相手に常に妨害を常に供給する。」「後攻の場合は横に並べることを考えず初動で誘発を貰い貫通してワンキルを、出来ないのであれば更地にしてターンを返す。」という思考を常に念頭に置きながらプレイするようにしたことにより、以前であれば腐り札が多く後手でも展開できなかった。と言ったことを極限まで減らしました。常に一定確率で誘発貫通しワンキルor封殺に特化した事により先行で事故が起きても生きて帰ることが出来れば後手で捲り返す手段に移行することが出来てプレイングの際に無駄な思考を飛ばすことができるようになったのは純粋にデッキに対しての楽しみやプレイングの面での、遊戯王というゲームを楽しめるようになったのはプレイヤーとしては嬉しい点です。先行展開を眺めているお相手氏がどんどん目から光が失われていく感覚はたまりません。皆さん。もっと心折れて勝たせてください()




「スキルドレインといった環境下で流行っているカードを採用しているデッキタイプに対してのカウンターや回避するカードがメイン採用されている。」

先に書いておきますが「スキルドレイン」に関して言えば100パーセント貫通できる訳ではありません。元々展開系にデッキタイプが所属している以上「増殖するG」同様絶対に貰いたくないカードのひとつです。それでも回避する方法として「リンクリボー」の効果を使いジーニアスの場で発動する効果を墓地に送ることで「スキルドレイン」の効果を避けたり、展開する上で救出を3枚使わなくても良くなったため泥仕合になった際に蘇生札に「墓穴の指名者」を救出の墓地効果や場での効果で回避したり、と一見マストカウンターとなりうるカードを打たれた際に逆にクロスカウンターを食らわす事が出来るので「スキルドレインあるし余裕やろ!!www」とはならないので対面でプレイする際は気をつけてください。ちなみにですが、「虹光の宣告者」は絶対に対面で置物として置いておかないでください。普通に無理なので。やめてください。お願いします、、、、、、




以上が新制限改訂でのSPYRALの主な変更点です。







②新ルールの影響ってあるの?

・ほぼほぼないです。ですが少し嬉しい事としてXを好きな場所に出せる様になったために人生を賭けた姫芽宮チャンスがそこまで人生をかけなくて良くなりました。以前は「失敗したら今後一切公認大会で勝てなくなる」くらいの背水の陣の気持ちでしたが「非公認大会は勝てなくなるかも」くらいのレベルまで下がりました。ありがとうKONAMI



ぶっちゃけリンクモンスター主体なのであんまり影響ないです。







③じゃあ構築ってどうなったの????

・ここが1番気になるポイントだと思います。昨今の世界情勢によりCSの開催中止や、世界大会決勝戦中止が相次ぎ環境を追う事すら困難な状況で「この構築がとっても綺麗!!!」と胸を張って自慢できる構築ではありませんがあくまでも1例として構築を晒したいと思います。どうせ7月になったらまたまた構築変わりますし?半ば投げやりではありますが「フリーで使いたい!」「リモートデュエルで触ってみたい!」という奇特な方向けに。


f:id:Kei_yp:20200422185059j:plain


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
デッキ名:【SPYRAL】
メインデッキ:39枚
エクストラデッキ:13枚
サイドデッキ:15枚
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【 モンスター 】16
マジシャンズ・ソウルズ ×3
増殖するG
灰流うらら ×3
SPYRAL GEAR-ドローン ×2
SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート
SPYRAL-グレース ×2
SPYRAL-ジーニアス
SPYRAL-ダンディ ×2
SPYRAL-ボルテックス

【 魔法 】19
チキンレース
テラ・フォーミング
ワンチャン!? ×3
ワン・フォー・ワン ×2
墓穴の指名者 ×3
抹殺の指名者 ×3
盆回し
SPYRAL GEAR-ビッグ・レッド ×2
SPYRAL MISSION-強襲
SPYRAL RESORT ×2

【 罠 】4
SPYRAL GEAR-マルチワイヤー
SPYRAL MISSION-救出 ×3

【 エクストラ 】13
森羅の姫芽宮
サクリファイス・アニマ
リンクリボー
トロイメア・フェニックス
I:Pマスカレーナ
SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス ×2
トライゲート・ウィザード
トロイメア・ユニコーン
神聖魔皇后セレーネ
アクセスコード・トーカー
ヴァレルソード・ドラゴン
召命の神弓-アポロウーサ

【サイドデッキ】15
ドロール&ロックバード
原始生命態ニビル ×2
PSYフレームギア・γ ×3
PSYフレーム・ドライバー
ツインツイスター ×2
ハーピィの羽根帚
冥王結界波 ×3
レッド・リブート ×2

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





とりあえずではありますが個人的にはかなり綺麗な纏まり方をしていると思います。
画像の構築とアプリの構築でメインとエクストラの枚数が足りないのは新弾が発売されたために変更した枠です。この枠は完全自由枠となります。自分が参考にしていた記事の構築ではメインに「簡易融合」と「SPYRALGEARードローン」が、エクストラには「サウザンドアイズサクリファイス」と「セキュリティドラゴン」が居ましたがこの枠は環境に応じて入れ替える枠、と捉えています。
三戦の才や禁じられた一滴は正直採用しているスペースがない、という事と事故率がただでさえ高いので誘発を貰う前提のカードや先行で腐りやすいカードは採用できない。この2点において採用はかなり微妙です。ですが、禁じられた一滴は救出や強襲を墓地に送れたり対象を取らない効果無効としての動きが出来るため採用するのであれば一滴の方をするかな??と言った具合です。

各カード事の詳しい役割や採用枚数の理由は細かくは取り上げませんがこの構築でのルートやプランについて触れていくことでカード解説を兼ねることにします。






・『SPYRAL』での展開プラン

もっともポピュラーな展開方法です。SPYRAL2体での展開方法ですがこのプランをとる場合は「ダンディ+ドローン」「ダンディ+SPYRALモンスター」「ジーニアス+ダンディ」のどれかになるためドローンが絡まない手札だとかなりの運ゲーになります。1番やりたくないプランのひとつです。G貰いやすい、うららで止まる、外れた場合悲しい。と裏目が多すぎてキツイですが、1回通るとボルテックス+マスカレーナ+モンスターとなるため妨害数としては優秀な方だと思います。何度も言いますが1番弱い動き方で「手札に他に展開する方法がない」と自白しているようなものなので出来れば使いたくない展開プランですが手札が良すぎる時は稀にこのルートから入り二ビルうらら貫通する場合があります。でも要求値高すぎる上にまず間違いなく最低妨害しか敷けないのでやっぱりやりたくは無いです。
ただ、完全耐性ボルテックスが突破不可能なデッキが多いのでボルテックスまで命懸けで繋げるように心がければ誘発貰っても何とかなります。Gは無理です。諦めましょう。




・『ジーニアス+ソウルズ』プラン

2020年3月31日までは最強の初手として君臨していましたが実は現状は+αで魔法カードが必要になります。
旧展開では「SPIRALGEARービッグレッド」で蘇生した「SPYRALーグレース」の場での起動効果で「SPYRALMISSIONー強襲」をサーチしていましたが、ジーニアスの制限化、手数の不足によりサーチ先が「SPYRALMISSIONー救出」になり、従来展開だとどうしてもセレーネが成立した際に魔法カードが2枚で足りなくなってしまうので展開途中で魔法カードを使う必要性が出てきてしまいました。

基本的にソウルズのドロー効果で墓地に貯めたり、ドローしてきて発動したり、とこのプランでの展開で魔法が1枚もない。ということはほぼほぼありませんがあった場合はセレーネを作らずダブルヘリックスの効果を使い展開を止めるプランに移行します。前述しましたが、現状のSPYRALは無理してまで展開するデッキではなく手堅く妨害を構えターンが帰ってきたら物量で捲り返し勝つ。というのを考える必要があるので無理やり展開する位ならば他の札を妨害に当てる。というプランの方が強いです。

『手堅く堅実な展開をする。誘発貫通できる場合のみ強気な展開をする。』

これは今期のSPYRALを握るのであれば絶対に念頭に置いておかなければならない事だと思います。





・『ソウルズ+ワンチャン!?(ワンフォーワン+コスト)』プラン

最強最悪上振れやっほープランです。指名者やGを無効にできる札があればテンション上がっていいです。現状の最大盤面まで繋げることが出来、簡単には返す事の出来ない盤面になるためよっぽどの事がない限りはターンが帰ってきます。
展開ルートですが前期のルートとの差がほぼ無いので改めて書きませんが最終盤面が

『2ウーサ+完全耐性ボルテックス+ダンディ+マスカレーナ+2相互トライゲート+ダブヘリ+ワイヤー+救出+ラストリゾート』となります。

相手の初動によりますが、モンスターから入った場合ウーサで止めつつ処理後すかさずマスカレーナ効果でダンディとリンクしユニコーンを立てます。この時点でトライゲートが3相互となり、手札には最低でもモンスターが1体以上居るはずなのでそのモンスターをコストに初動をデッキに戻しつつドローし新たな妨害に繋げることが出来ます。
救出を墓地に送らず場に伏せて出すメリットとして返しのターンで余計な妨害を貰いにくく出来たり、「エルドリッチ」等の墓地に干渉できるデッキの対策であったり、相手ターンに開いて使うことで初動札を確実にハンドインさせたりマスカレーナ効果の前に使うことで手札がうららのみ、Gのみ、の場合に回収したカードをコストにし、新たな妨害を供給する目的、万が一のミラーの際こちらのボルテックス効果にチェーン抹殺の指名者で宣言がラストリゾートだと悲しいことになるのでボルテックスの効果対象を救出にしそれを回避する目的があります。
あとはパワーカードなので細かい解説は要らないでしょう(????)。リプやDMでいつでも相談質問意見不満を受け付けておりますのでアイディア等でも構いませんので何かあれば情報提供宜しくお願いします(唐突な宣伝)。




・『ソウルズ+救出(グレースを蘇生する札)』プラン

滅多にありませんがたまにあります。

ソウルズの効果でグレースを墓地に自身をSS、起動効果で救出を墓地へ送りドロー。救出効果でグレース蘇生、グレース起動効果で救出サーチしリンク召喚マスカレーナ。グレース効果でResortとドローンをサーチ後リゾートを発動しドローンnsefで相手にゴミを引かせる。リゾート効果でボルテックスサーチしエンド。

「ダンディサーチすれば展開できますよね?」

この意見は大変ごもっともで誘発ケア出来ているのであれば展開して構いません。個人的にはここで展開するよりも確実に1ターン耐えた後にボルテックスやドローンダンディで荒らし回った方が強いと考えているので、一旦止まって場の妨害で相手が止まってくれることを祈ります。ちなみにですがターンが帰ってきた場合ユニコーン+モンスターでアクセスコードトーカーを作り効果で5300まで打点をあげることが出来れば手札のボルテックスと併せて8100とる事が出来るのでワンキルでき、場のカードを3枚破壊できます(アクセス1枚、ボルテックス2枚)。



構築や展開で悩んでる時に読んだ記事や他の上手なプレイヤーから

遊戯王は展開したら勝てる訳では無い。8000というライフを0にした者が勝つ。」

と言われ、はっとしました。
めちゃくちゃ余談なのですがこのルート二ビルケア出来ているためサイチェン後こちらが先手で展開に不安があるが妨害の質は高く、後手で確実に決めきれる自信があるのであればおすすめのプランです。



以上がSPYRALの展開ルートになります。








④ 環境デッキと戦えるの??

・先行取れれば6~7割くらいは誘発打たれたとしても展開出来るのでなんとでもなりますが、後攻はかなりキツイです。後攻でワンキルすることをプランに入れて割り切ったとはいえ事故率の高さ、妨害によるマストカウンターが存在する、この点は依然としてあるので一概に環境デッキと渡り合える、とは言えません。それでも有利不利を分けるのであれば



『有利』

・罠を主体とするテーマ全般(エルドリッチ、サブテラー等)、Pテーマ、コントロール系(姫、転生)


『不利』

・展開系(3軸、オルフェ)、後手に特化したテーマ(60ノイド、サイバー)




主にこんな感じの分類だと思っています。もちろんそれぞれのデッキの構築によっては有利不利が逆転する可能性がありますが、基本的にはボルテックス+妨害を越えられなさそうなテーマは有利、ボルテックス+妨害を貰ってもこちらの盤面を壊滅状態に追い込むことが出来るデッキが不利、と思って頂いて大丈夫です。










SPYRALのような「環境デッキとは言い難いがCSや公認大会に居ると予想外」というタイプのデッキはいかに1マッチの間にデッキギミックバレを防ぐか、が環境デッキと渡り合うために必要だと思っているので初動がしょうもなかったり誘発貰って止まらざるを得ない時にどうするか、が重要だと思います。なので一朝一夕で使えるようなデッキではないので人をかなり選ぶ、そんなデッキだと思います。ですが初見殺し性能がかなり高く、ほぼほぼ予想されないのでその点においては環境デッキよりも優れていると思います。外出が自粛ムードの今、SPYRALのような展開系を握ってみて1人回しライフを充実させてみてはいかがでしょうか。
リモートデュエルでSPYRALは止めましょう。嫌われます()










P.S
ちなみに少し前にYCSJ名古屋に参加したり、「城下町デュエル」のオフ会に参加したりしましたが、YCSJの方はあまりにもプレイが絡まない負けと相手のルールミスを指摘したらごねられてそのまま負けた、という記事にすることの程では無いのでお蔵入りに。
「城下町デュエル」のオフ会の方はメガリスとシャドールのネタコンボデッキで参加させていただきとても楽しいオフ会でした。


エリア代表戦は無くなったことは悲しいですが、仕方ないのかな、とも思うので割り切って次回の権利戦に臨みたいと思います。






ここまでの長文を時間を割いてまで読んでいただきありがとうございます。
質問意見ご要望があればTwitterにてリプDMを頂ければなるべく早急にお返事致します。